韓国の平均寿命は、2024年に生まれた人を対象とする生命表で83.7歳となりました。男性は80.8歳、女性は86.6歳で、女性が男性を5.8年上回っています。韓国の平均寿命は長期的に上昇しており、日本と並ぶ世界有数の長寿国グループに位置しています。
2026年10月29日時点で確認できる最新の公表値は、韓国の国家データ処(旧・統計庁)が2025年12月3日に発表した「2024年生命表」です。この記事では、韓国平均寿命の最新統計を起点に、歴代推移、韓国男性平均寿命と韓国女性平均寿命の違い、日本・OECD諸国との比較、健康寿命、死因ランキング、長寿の背景と今後の課題まで、公的統計をもとに整理します。
【2026年最新】韓国の平均寿命は83.7歳!男性80.8歳・女性86.6歳

韓国の国家データ処が公表した「2024年生命表」によると、2024年の平均寿命は男女計83.7歳でした。前年の83.5歳から0.2年延び、男女ともに上昇しています。ここでいう平均寿命は、2024年の年齢別死亡率が今後も続くと仮定した場合に、2024年生まれの人が平均して何年生きると見込まれるかを示す指標です。実際に2024年生まれの人が83.7歳まで生きると確定したわけではありません。
韓国男性平均寿命と韓国女性平均寿命2024年の男女別の数値は、男性80.8歳、女性86.6歳です。女性の平均寿命は男性より5.8年長く、依然として明確な男女差があります。ただし、この差は過去と比べると縮小しています。1985年には8.6年に達しており、2024年までに2.8年縮まりました。
60歳まで生きた人の平均余命にも違いがあります。2024年時点で60歳の男性は、平均してさらに23.7年、女性は28.4年生きると推計されています。60歳以降の生活設計や年金、介護、医療費を考える際には、出生時の平均寿命だけでなく、年齢別の平均余命も参考になります。
【歴代推移】韓国の平均寿命は1970年から約21年延びた
韓国の平均寿命は、1970年の62.3歳から2024年の83.7歳へと、54年間で21.4年延びました。医療の進歩、衛生環境や生活水準の改善、感染症や急性疾患への対応力の向上など、複数の要因が長期的な上昇を支えてきたと考えられます。
韓国の国家データ処が公表する生命表の推移を見ると、2000年には76.0歳、2010年には80.2歳に達しています。2010年代も緩やかな上昇が続きましたが、毎年必ず延びるわけではありません。2022年には82.7歳に低下し、2023年には83.5歳、2024年には83.7歳へ回復しています。
主要年の平均寿命を比較| 年 | 男女計 | 男性 | 女性 | 推移のポイント |
|---|---|---|---|---|
| 1970年 | 62.3歳 | 58.7歳 | 65.8歳 | 長期推移の起点 |
| 1985年 | 68.9歳 | 64.6歳 | 73.2歳 | 男女差が8.6年に拡大 |
| 2000年 | 76.0歳 | 72.3歳 | 79.7歳 | 平均寿命が70歳台半ばを超える |
| 2010年 | 80.2歳 | 76.8歳 | 83.6歳 | 80歳台に到達 |
| 2020年 | 83.5歳 | 80.5歳 | 86.5歳 | 高水準を維持 |
| 2022年 | 82.7歳 | 79.9歳 | 85.6歳 | 前年から低下 |
| 2023年 | 83.5歳 | 80.6歳 | 86.4歳 | 低下後に回復 |
| 2024年 | 83.7歳 | 80.8歳 | 86.6歳 | 過去最高水準を更新 |
出典:韓国国家データ処「2024年生命表」、国家指標体系の男女別平均寿命統計。数値は各年の公表値です。
注目したいのは、長期的には大幅に延びている一方、短期的には変動があることです。平均寿命は景気や医療技術だけで決まる指標ではなく、その年の死亡率、感染症の流行、年齢構成などの影響も受けます。1年の増減だけで長寿化の流れが逆転したと判断するのは早計です。
【日本・OECD比較】韓国の平均寿命は世界でどの位置にある?
韓国の平均寿命を日本やほかの先進国と比較すると、韓国は国際的に見ても長寿の国に位置します。ただし、国別の順位は、採用する統計系列や公表時点、推計方法によって変わるため、同じ年・同じデータ系列で比べることが大切です。
日本との比較では、なお日本が上回るOECDの2024年の国別比較データでは、平均寿命は日本が84.1歳、韓国が83.7歳です。差は0.4年で、韓国も日本に近い水準にあります。スイスは84.2歳、スペインは84.0歳、スウェーデンは83.8歳で、韓国はこれらの国々と並ぶ長寿国のグループに位置しています。
男女別の比較では、韓国の2024年生命表による男性80.8歳、女性86.6歳に対し、日本の2024年簡易生命表では男性81.09歳、女性87.13歳でした。日本の公表値では男性で約0.3年、女性で約0.5年、日本が上回っています。ただし、この男女別比較は両国の国内統計に基づくもので、国際比較に使うデータ系列とは区別して読む必要があります。
韓国平均寿命のOECD順位をどう見るべきか韓国の国家データ処による2024年生命表では、韓国男性の平均寿命はOECD平均の78.5歳を2.3年上回り、韓国女性の86.6歳はOECD平均の83.7歳を2.9年上回っています。男女ともにOECD平均より長く、国際的に高い水準にあることが分かります。
一方、OECDの「Health at a Glance 2025」に掲載された韓国の国別ノートでは、比較に使用されたデータで韓国の平均寿命は83.5歳、OECD平均は81.1歳でした。同資料では、予防可能な死亡や治療可能な死亡も韓国がOECD平均を下回っています。公表年や統計の対象年が異なるため、83.7歳という最新の国内公表値と混同せず、出典と基準年をセットで確認するのが適切です。
【健康寿命との違い】韓国では長生きしても健康な期間が同じとは限らない
韓国の平均寿命を理解するうえで、見落とせないのが健康寿命との違いです。平均寿命は生きる期間の長さを示しますが、健康寿命は、健康上の問題による制限を受けずに生活できる期間などを測る指標です。算定方法が異なるため、健康寿命という言葉が使われていても、すべての統計が同じ意味を持つわけではありません。
韓国の2024年生命表では「65.5年」と「73.8年」韓国の国家データ処による2024年生命表では、2024年生まれの人の「有病期間を除く期待余命」は65.5年でした。一方、自分の健康状態を主観的に評価する「健康だと考える期待余命」は73.8年です。どちらも平均寿命83.7歳とは異なる概念で、質問や算定方法の違いによって数値に差が生じます。
平均寿命83.7年と有病期間を除く期待余命65.5年の差は18.2年です。ただし、これは全員が18.2年間寝たきりになるという意味ではありません。病気の有無や程度、日常生活への影響をどのように定義するかによって解釈は変わります。
また、世界保健機関(WHO)が公表する健康寿命(HALE)は、出生時から「完全な健康状態」で過ごすと期待される年数を推計する指標です。WHOの韓国データでは、2023年の健康寿命は72.0年とされています。韓国の生命表における65.5年とは定義や推計方法が異なるため、単純にどちらかが正しいと比較することはできません。
この違いから見えてくるのは、長寿化の次に問われるのが、健康に自立して暮らせる期間をどこまで延ばせるかという課題です。平均寿命の数字が上昇しても、慢性疾患の予防、運動機能の維持、介護が必要になる期間の短縮が同じ速度で進むとは限りません。
【死因ランキング】韓国で多い死因と平均寿命への影響
韓国の平均寿命を左右する要因を考えるには、死亡原因の構成を確認する必要があります。韓国の国家データ処が2025年9月25日に公表した「2024年死因統計」によると、2024年の死亡者数は35万8,569人でした。全死亡に占める割合では、がん、心疾患、肺炎が上位を占め、この3つで全体の42.6%となっています。
2024年の主な死因- 第1位:がん — 全死亡の24.8%。人口10万人当たりの死亡率は174.3人。
- 第2位:心疾患 — 全死亡の9.4%。
- 第3位:肺炎 — 全死亡の8.4%。
- 第4位:脳血管疾患 — 主要な死亡原因の一つで、循環器疾患への対策が引き続き課題。
- 第5位:自殺 — 2024年の韓国の死因統計で上位に入り、若年層・働き盛り世代の健康課題としても深刻。
出典:韓国国家データ処「2024年死因統計」。上位3死因の構成比は公表資料によるものです。
がんは、平均寿命に対する影響も大きい死因です。2024年生命表では、その年の年齢別死亡率が続くと仮定した場合、がんで死亡する確率は19.5%と推計されています。また、がんによる死亡を仮定上取り除くと、平均寿命は3.3年延びる計算です。これは実際にがんを完全に排除できるという予測ではなく、死亡率が平均寿命に及ぼす影響を示す試算です。
自殺も看過できません。2024年の死因統計では、自殺は10~49歳の各年齢層で主要な死因となっていました。平均寿命の高い国であっても、精神保健、孤立対策、相談支援などが十分であるとは限りません。高齢者の疾病対策と同時に、若い世代や働く世代の命を守る対策も欠かせないのです。
【長寿の理由と今後】韓国の高齢化が突きつける課題
韓国の平均寿命が長期的に延びてきた背景には、医療技術の進歩や医療へのアクセス、衛生環境の改善、病気の早期発見・治療など、複数の要因があると考えられます。ただし、平均寿命の上昇だけから特定の食生活や生活習慣を唯一の理由として断定することはできません。長寿の背景は、医療、社会環境、疾病構造を組み合わせて見る必要があります。
OECDデータから分かる韓国の強みと弱点OECDの「Health at a Glance 2025」によると、韓国の予防可能な死亡は人口10万人当たり106人で、OECD平均の145人を下回っています。適切な医療によって回避できるとされる治療可能な死亡も、韓国は45人、OECD平均は77人でした。こうした数値は、予防や治療の成果が長寿を支える一つの要素であることを示しています。
一方で、健康上の課題もあります。同じOECD資料では、成人の61%が十分な身体活動を行っていないとされ、OECD平均の30%を大きく上回りました。自己申告による肥満率は韓国が5%、OECD平均が19%ですが、肥満率だけで健康状態全体を評価することはできません。運動不足や慢性疾患の予防は、長い寿命をより健康的な生活につなげるうえで重要な論点です。
韓国の高齢化と平均寿命の今後平均寿命の伸びは、個人にとっては長く暮らせる可能性の広がりを意味します。その一方、社会全体では、年金、医療、介護、地域の生活支援を必要とする人が増えることにもつながります。韓国では高齢化が急速に進み、2024年の死亡者のうち80歳以上が占める割合は54.1%でした。これは死亡者の年齢構成を示す数字であり、80歳以上人口の割合そのものではありませんが、高齢期の医療や介護が社会にとって大きなテーマになっていることが分かります。
今後の平均寿命は、がんや心疾患などの治療成績、認知症を含む高齢期の疾病対策、生活習慣病の予防、精神保健、医療・介護サービスの持続可能性などに左右されます。人口全体の平均寿命が延び続けるかどうかだけでなく、健康寿命との開きを縮め、年齢を重ねても自立した生活を送れる期間を確保できるかが重要です。
韓国の長寿を評価する際は、平均寿命が83.7歳という結果だけで判断するのではなく、男女差、健康寿命、死因、予防可能な死亡、運動習慣などを合わせて確認する必要があります。長生きできる社会と、健康に長く暮らせる社会は、同じようでいて別の課題を抱えているからです。
【韓国の平均寿命】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:韓国の平均寿命は2026年現在、何歳ですか?
A1:2026年10月29日時点で確認できる最新の公表値は、2024年生命表の83.7歳です。韓国の国家データ処が2025年12月3日に公表しました。
Q2:韓国の男性と女性では、平均寿命に何年の差がありますか?
A2:2024年は男性80.8歳、女性86.6歳で、女性が5.8年長くなっています。1985年の8.6年と比べると、男女差は縮小しています。
Q3:韓国と日本では、どちらの平均寿命が長いですか?
A3:OECDの2024年比較データでは、日本が84.1歳、韓国が83.7歳で、日本が0.4年上回っています。比較するときは、同じ年・同じ統計系列を使用することが大切です。
Q4:韓国の健康寿命は何歳ですか?
A4:韓国の2024年生命表では、有病期間を除く期待余命は65.5年、主観的に健康だと考える期待余命は73.8年です。WHOの健康寿命(HALE)などとは算定方法が異なるため、数値を直接比較することはできません。
Q5:韓国で最も多い死因は何ですか?
A5:2024年の死因統計では、がんが第1位で、次いで心疾患、肺炎でした。この3つで全死亡の42.6%を占めています。
Q6:韓国の平均寿命は今後も延び続けますか?
A6:長期的には上昇してきましたが、毎年必ず延びるとは限りません。今後は、がんや心疾患の治療、生活習慣病の予防、高齢者の介護、運動不足、精神保健などが平均寿命と健康寿命の両方に影響します。
韓国の平均寿命は、2024年に83.7歳となりました。男性は80.8歳、女性は86.6歳で、長期的な上昇傾向が続いています。日本との比較では依然として日本がやや長く、OECD平均との比較では韓国が男女ともに上回る水準です。
ただし、平均寿命だけで国民の健康状態を判断することはできません。健康寿命との違い、がん・心疾患・肺炎などの死因、自殺や運動不足といった課題も合わせて見ることで、韓国の長寿をより正確に理解できます。
2026年時点で韓国の平均寿命を調べる際は、最新の公表年と対象年を確認し、国内統計と国際比較の数値を混同しないことが大切です。そして今後は、単に何歳まで生きられるかだけでなく、何歳まで健康で自立した暮らしを続けられるかが、韓国の高齢化社会を考えるうえでの重要な判断基準になります。